〈突発性難聴の説明〉
〇突発性難聴
●急性低音障害型感音難聴(急に難聴になるが低音部の難聴が特徴、繰り返すこともある)
【原因】
〇内耳の有毛細胞の機能低下(血管障害やウイルス感染など諸説あり)
●内リンパ水腫
【症状】難聴 耳閉感 圧迫感 音が過剰に響く 耳鳴り めまい 音が二重に聞こえる。
【誘因】ストレス・睡眠不足・疲労・過労・糖尿病などの複合的な誘因が考えられる
【治療】薬物治療が中心で手術治療はありません。
(a) ステロイド内服治療
ステロイド内服 7日間
- ステロイド:徐々にへらしていく。(初日は6錠)
- 胃薬(ランソプラゾール):胃壁を守る
- アデホス(ATP剤):内耳の血流を改善する。
- メチコバール(ビタミンB12):神経への栄養を補う
- ベタヒスチン:めまい症状があるとき
(A) ステロイド点滴治療
大きな病院で行う。入院または毎日通院 7~9日間
特徴:内容Aと同じだが、量が多い。
※糖尿病のある方はステロイドで血糖値があがるため、病院での治療(入院)
【治療効果】 1/3治癒 1/3中途改善 1/3不変・悪化といわれています。
【治療中に心がけてほしいこと】
安静・睡眠をよくとる・禁煙・減酒をすすめます。
【よくある質問】
Q.治らない場合はどうなりますか?
A.早期治療が原則です。内服治療(a)で治らない場合は点滴治療(A)をすすめることがあります。
また③、④などのお薬を継続したり、漢方薬、イソソルビドなどのお薬を追加で使用することもあります。約1月程度経過をみていき、3か月程度で投薬は終了することが多いです。治癒しない場合は症状が残ることが多いです。
Q.コロナワクチンは接種できますか? A.ワクチン接種は可能です。
Q.ステロイドに副作用はありますか? A.胃炎・不眠・むくみなどがあります。内服が終わると多くは症状は改善します。